川口尚毅助教の英語の教科書 (分担執筆)が出版
2026-06-17
6月16日、第一工科大学共通教育センター所属の川口尚毅助教をはじめ、15名の研究者が共同執筆したハードカバー教科書『【改訂版】英語学: 現代英語をより深く知るために―世界共通語の諸相と未来―』(春風社、菊池清明編)が出版されました。
本書は、英語初学者であっても英語のいわば「そもそも論」に気軽に触れられるものです。
以下、「英語史における時代区分と屈折: 屈折の衰退と世界共通語への布石」の章を担当した川口助教からのメッセージです (屈折とは、おおよそ、語形変化のことを言います):
「英語を使用すれば、全世界の約四分の一の人々と意思疎通ができる、と言われています。このことから、英語は世界共通語の名をほしいままにしています。英語の重要性は、日本において、その学習が小学校から必修化されたことからも垣間見ます。
しかし、日本語母語話者にとって英語はあまりに身近な存在であるがゆえに、その本質が顧みられることは殆どありません。この場で詳細を述べることはスペースの都合上しませんが、英語には日本語にはないような一見複雑な文法規則が存在します。
このような一見した複雑さのせいで、英語学習に挫折の念を覚えた方は少なくないでしょう。
しかし、以下の二点を考えてみてください: (A)現代英語は実のところ「氷山の一角」であって、その水面下には、約1500年分の歴史が埋没していること; (B)その歴史(の一部)を理解することで、現代英語にみられる問題は多かれ少なかれそれらの解決を見ること。必ずや、英語に対する見る目が変わるはずです。英語はヨーロッパの言語、具体的にはゲルマン語 (現在のドイツ近辺からブリテン島を侵略したアングロ=サクソン人の言語 [= サクソン人・ジュート人・アングル人・フリージア人])の一種であって、かつては語形変化がおびただしく存在する言語でした。その語形変化が、様々な経緯により、衰退した結果、過去に比べ簡略化された現代の英語が存在するのです (ちなみに、いわゆる「三単現のs」も昔の英語にみられた語形変化の名残です)。
また、余談ながら、英語の歴史(が関与する内容)は英検の長文問題にも時折出題されます。
ぜひ、英語の本質的理解のために、読み物としても気軽にお読みください。」
(共通教育センター)