出前授業
「文系と理系の枠を超えるコンピュータサイエンス入門」を実施

2024-09-06

8月20日(火)に、鹿児島県立川辺高等学校の1、2年生計11名を対象に、出前授業「文系と理系の枠を超えるコンピュータサイエンス入門」を実施しました。本授業では、関数、モデル、同値、具体化と抽象化といった観点を基盤に、人工知能、バーチャル・リアリティを中心に、多岐にわたるコンピュータサイエンスの概要を一緒に考察しました。コンピュータサイエンスは数学をベースに成り立っていますが、数学はMathematicsという語の意味の通り、必ずしも数を対象としません。数以外を対象とする数学にも目を向けると、高等学校の文系にも理系にも共通する学習内容が、様々な学問の重要な基礎を成していることが分かります。また、情報学には、ヒューマンコンピュータインタラクション、情報セキュリティやスポーツサイエンス等、心理学、法学、経営学、医学等の他分野と関わる学際的な学問分野もあり、第一工科大学では文系・理系の枠を超えたこれらの楽しい研究、学習ができます。
授業に参加した生徒さんからの感想として、「文系・理系それぞれの得意能力を活かせるのは良いと思った」、「何かを数学的に考えるということは面白そうだと思った」、「情報系で文系でも活躍できる場面がたくさんあるということを知った」といったことが挙げられていました。

本授業は、下記の研究内容をもとに構成しました。

[1] 渋沢良太,“距離関数と円のグラフによる公理及び公理を満たす異なる対象の存在の理解支援”, 第一工科大学教職課程研究紀要 (7),pp.2-13,2023年2月.

【リンク】https://kagoshima.daiichi-koudai.ac.jp/wp-content/uploads/2023/04/kyosyoku_kiyo_2023_02.pdf

[2] 渋沢良太,“ブール代数演算に基づく数学における論理の理解支援”, 第一工科大学教職課程研究紀要 (8),pp.16-25, 2023年12月.
【リンク】https://kagoshima.daiichi-koudai.ac.jp/wp-content/uploads/2024/01/kyosyoku_kiyo_2023_12.pdf

[3] 渋沢良太,“「同じ」という概念は全て同じか?”, 第一工科大学教職課程研究紀要 (8),pp.26-35, 2023年12月.
【リンク】https://kagoshima.daiichi-koudai.ac.jp/wp-content/uploads/2024/01/kyosyoku_kiyo_2023_12.pdf

[4] 渋沢良太, “概念と実装の対比に基づくVR教育の実践”, 第一工科大学研究報告 (36),  pp.17-22, 2024年5月.
【リンク】https://daiichi-koudai.repo.nii.ac.jp/records/2000194

(社会・地域連携センター)